その『嵯峨音頭』盆踊りを8年前に復活させたのは、率直に楽しそうだったからだ。特に、時代の激流のなかを長くがんばって生きてきた人生の先輩たちにとって「郷愁に似た懐かしさ」を感じるものだと思ったからだった。懐かしいと感じてくれる人が、まだいてくれるうちに復活しておきたかった。太鼓の叩き方や音頭口説き、踊りも習っておきたかった。